映画『でっちあげ』 NEWS

アーカイブ:2025年4月
2025.04.02
NEWS

「死に方教えてやろうか」と教え子を恫喝した史上最悪の「殺人教師」。

2003年、小学校教諭・薮下誠一(綾野剛)は、保護者・氷室律子(柴咲コウ)に児童・氷室拓翔への体罰で告発された。体罰とはものの言いようで、その内容は聞くに耐えない虐めだった。

20年前、日本で初めて教師による児童への虐めが認定された体罰事件。報道をきっかけに、担当教輸は『史上最悪の殺人教師』と呼ばれ、停職処分になる。児童側を擁護する550人の大弁護団が結成され、民事裁判へと発展。しかし、法廷は担当教諭の完全否認から幕を開けるのであった。第6回新潮ドキュメント賞受賞、福田ますみのルポルタージュ『でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相』(新潮文庫刊)を映画化。

主人公の薮下誠一を演じるのは綾野剛。『ヤクザと家族 The Family』(2021)、『カラオケ行こ!』(2024)など国内外で高く評価される作品への出演が相次ぎ、2024年にはNetflixシリーズ「地面師たち」で社会現象を巻き起こすなど常に先頭を走り続けている綾野。「エンタメとルポルタージュの共存、共演者と芝居の総当たり戦。毎シーン呼吸を忘れるほどの魂の揺らぎ、各部署のとてつもない胆力。三池崇史監督の祈りを道標に、ただただ魅了された現場でした。」と、2009年の『クローズZEROⅡ』以来実に16年ぶりとなる三池組での日々を振り返る。

監督は三池崇史。『悪の教典』(2012)、『初恋』(2020)、『怪物の木こり』(2023)など映画での活躍は言わずもがな、2025年にはTVドラマ「新・暴れん坊将軍」でも監督をつとめるなど精力的に活躍の場を拡げ続ける。実話をもとに人間の静かな恐ろしさを描いた本作は三池の作品群の中でも異色となっており、自身も「余計な演出をできるだけ排除し、冷静に作り上げたつもりです。ですから、この恐怖は本物です。」と自信をのぞかせた。

共演は2004年の『着信アリ』や、2014年『喰女 クイメ』に続く三池作品出演となる柴咲コウ。そして『怪物の木こり』で主演を務めた亀梨和也と、いずれも三池と再タッグとなる二人が本作でも刺激的な存在感を放っている。

さらに脇を固めるのは木村文乃大倉孝二迫田孝也光石研北村一輝小林薫ら、現代日本映画界で欠かすことのできない実力派キャスト陣が、三池が語る「冷静な恐怖」を体現すべく【本気の演技合戦】を繰り広げる。物語より奇妙で恐ろしい事件の記録を基に、心臓を締め付けるような緊張感で満たされた時間を作りだした。合わせて原作者の福田ますみ、企画・プロデュースの和佐野健一からのコメントも到着。

男は「殺人教師」か、それとも…。

見る者の想像を刺激する特報とティザービジュアルが解禁。

本編映像初出しとなった特報映像が解禁。小学校教諭・薮下誠一(綾野剛)が児童・氷室拓翔(三浦綺羅)へ執拗かつ凄惨な虐めを行う描写から始まる。拓翔の母、氷室律子(柴咲コウ)は虐めに気づくと涙ながらに学校へ訴えるが……。一転、人が変わったように体罰の疑惑を否定する薮下。謝罪の場となった保護者懇談会での追求の目と、これを嗅ぎつけた週刊春報の記者・鳴海三千彦(亀梨和也)から追われる日々。過激な言葉で飾られた記事は、瞬く間に世の中を震撼させ、マスコミの標的となった薮下の日常が壊れていく様が、心臓を締め付けるかのような不協和音とともに描かれていく。耐え難い緊張感と底知れぬ絶望感はどこまで続くのか…?

あわせて解禁となるティザービジュアルは綾野剛演じる薮下誠一の絶望、失意、緊張、混迷、あるいは解脱…?一言では言い表せない様々な感情を含んだ顔が描かれ、特報とともに見る者の想像を刺激するインパクトのあるビジュアルとなっている。今後各キャストそれぞれのビジュアルも解禁される予定となっており、そちらもご期待いただきたい。

男は「殺人教師」か、それとも……。映画『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』は6月27日(金)全国公開。

<コメント>

薮下誠一役:綾野剛

エンタメとルポルタージュの共存、共演者と芝居の総当たり戦。毎シーン呼吸を忘れるほどの魂の揺らぎ、各部署のとてつもない胆力。三池崇史監督の祈りを道標に、ただただ魅了された現場でした。ぜひ劇場で目撃して頂けたら幸いです。

監督:三池崇史

この映画は、現実に起こった事件に基づいている。さらに正確に言うと、ジャーナリスト・福田ますみ氏による渾身のルポルタージュ『でっちあげ』を核にして作り上げたエンターテインメント。「殺人教師」にでっちあげられた男の、怒りと恐怖、そして、哀しみに包まれた人生の記録です。余計な演出をできるだけ排除し、冷静に作り上げたつもりです。ですから、この恐怖は本物です。何よりも恐ろしいのは、人ごとではなく明日、あなたの身に起こるかもしれない人災であるということ。被害者にも、いや加害者にも、あなたはそのどちらにもなり得るのです。

原作者:福田ますみ

「よくこんなリアリティゼロの下手な小説を書くな。いくら小説だからって、もう少し現実にありそうなストーリーを考えろよ。えっ、これほんとうにあったこと?マジか!」。ある読者が、拙著を読んで寄せた感想である。そう、これは真実の物語だ。細部にまでこだわった迫力の映像が、学校現場で起きたありえない狂気を、そしてそこから増幅された社会の狂気をリアルに描いている。主人公が、たまりにたまった怒りを爆発させるシーン、綾野剛さんの鬼気迫る演技は鳥肌ものだ。観客にとっては、あっというまの129分だろう。

企画・プロデュース:和佐野健一

このルポルタージュに出会った瞬間、これは今すぐ映画にすべきだと確信しました。誰かを糾弾するためでも、「真実とは何か?」という難解なテーマを投げかけるためでもありません。三池監督、綾野さん、そして素晴らしい俳優陣の想いが、この作品をただひたすら純粋に、心の奥深くに突き刺さるエンターテインメントへと昇華させてくれました。

<プロフィール>

綾野剛

1982年1月26 日生まれ、岐阜県出身。2003年にドラマ「仮面ライダー555」(EX)で俳優デビュー。2007 年には『Life』で映画初主演を経験し、ドラマ「Mother」(10/NTV)、連続テレビ小説「カーネーション」(12/NHK)で注目を集める。その後も数々の映画賞に名を連ねるなど着実にキャリアを積み上げてきた。今作の三池監督とは、映画『クローズ ZEROII』(09)に続き 2 作目となる。近年の出演作は、「地面師たち」(24/NETFLIX)のほか、映画『カラオケ行こ!』(24)、『ラストマイル』(24)など。

三池崇史監督

1960年8⽉24⽇⽣まれ、⼤阪府出⾝。⽶国アカデミー会員。 CAA所属。横浜放送映画専⾨学院(現・⽇本映画学校)で学び、1991年にビデオ作品で監督デビュー。『新宿⿊社会 チャイナ・マフィア戦争』(95)が初の劇場映画となる。Vシネマ、劇場映画問わず数多くの作品を演出。『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』(07)、『⼗三⼈の刺客』(10)でヴェネチア国際映画祭、『⼀命』(11)と『藁の楯』(13)でカンヌ国際映画祭と、それぞれコンペティション部⾨に選出され、海外でも⾼い評価を受けている。主な作品に『クローズZERO』シリーズ(07・09)、『ヤッターマン』(09)、『悪の教典』(12)、『⼟⻯の唄』シリーズ(14・16・21)、『初恋』(20)、『怪物の⽊こり』(23)などがある。

福田ますみ

1956年横浜市生まれ。立教大学社会学部卒。専門誌、編集プロダクション勤務を経てフリーのノンフィクション作家に。犯罪、ロシア、学校の虐め問題などをテーマに執筆活動を行っている。『でっちあげ』(新潮社)で、第六回新潮ドキュメント賞を受賞。他の著書に、『スターリン 家族の肖像』(文芸春秋)、『暗殺国家ロシア』(新潮社)、『モンスターマザー』(新潮社)、『ポリコレの正体』(方丈社)などがある。

©2007 福田ますみ/新潮社 ©2025「でっちあげ」製作委員会